37年の取材開始から13年間にわたって記録し続けた集大成、「君は明日を掴めるか―貴くんの4745日」(50年11月9日放送)は、芸術祭参加ドキュメンタリーとして多くの視聴者に感動を与え、テレビ界のアカデミー賞ともいえるアメリカのエミー賞を日本で初めて受けました。
こんなに長い間、この番組に携わってきた池松俊雄ディレクターは、「撮る側と撮られる側の葛藤の歴史でした。10年ぶりに生まれた貴くんは、両腕が非常に短いので、両親は絶望のどん底。3か月経ったある日、『普通の子として育てよう』と貴くんの将来について結論を出し、撮影を許してくれました。われわれは『手伝わなくちゃいけない』という気になり、放送はどうでもいい、成長のアルバムをつくってあげる協力者として一家の闘いを撮り続けた」と語ったそうです。